2007年5月11日金曜日

ミニカーに乗って(3)

Harleydavidson
(承前)そんなある日、ピザ屋さんなどがよく乗っている3輪のバイク(ホンダのジャイロXやジャイロキャノピーというやつだ)ばかりを並べている店を見つけた。店主に聞いてみると、ミニカー登録なら整備込みでやってくれるという。価格もゴリラを改造するよりかなり安い。

バイクや車の販売店、特に中古車の販売店は、ごつごつとした感じの店員や店主が多いのだが、ここの店主は物腰もやわらかく、たまたまきていた60年配の常連?客が「この大将に任しといたらまぁ間違いおまへん」というようなことを言うもので、こういうのが「縁」なのだろうと思い、これに決めることにした。

この型のバイクは、商売に使うのが主で、私のように趣味的に買うのはめずらしいのかと思ったが、そうでもなく結構需要があるらしい。また、ミニカー登録についても、個人だけでなく企業からの依頼も多くなってきているということだった。ただ、検査対象外軽自動車の登録はやったことがないというので、とりあえずはエンジンもいじらず、ミニカーで登録してもらうことにした。

一週間後、ようやく手続きと整備が終わった旨の連絡がきた。会社帰りにバイク屋に寄り、乗って帰る。親父さんにヘルメットをもらったが、これは腰にぶら下げた。冬の寒い時に、防寒具代わりにかぶるとしよう。

3輪というのは初めて乗ったが、カーブの取り回しにクセがある。バイク自体に10年以上乗ってなかったからかもしれないが、カーブで車体を倒していく感覚を、2輪よりも深くしないと、うまく曲がれないような感じがする。昔から右カーブは不得意だったのだが、堺から310号線に抜けるトンネルが下り坂の右カーブになっており、ごきげんで突っ込んでいったものの、危うくガードレールにぶつかるところだった。あぁ恐かった。

もうひとつ、不満というほどでもないのだが、ミニカーにするために後ろのタイヤ幅を広げたことで、タイヤが泥除けからはみ出しており、発進時や方向転換のために足で車体を支えたときに、靴をタイヤにとられそうになる。普段はいいが、とっさの時にはちとヤバイ気がする。何かいいカバーがあればいいと思って探してはいるのだが、今のところは整備より、乗っているほうが楽しいのでそのままにしている。どなたかいいアイデアがあれば教授いただきたい。

さて、これを乗り始めて一月くらい経っている。休みの日が雨だったり用事があったりで、なかなか思うようには乗れないのだが、乗れる日はとりあえず山方面に向かう。山を少し走ると、まだ鶯が鳴いていたり、風がスッと冷たくなったり、川の流れている音が聞こえたりと、車ではなかなか感じられない趣があり、たいへんよろしい。

ただ、悲しいかなパワーがない。坂道になるとウンウンとがんばってはいるようだが、なかなか道がはかどらない。もう少しパワーが出ないか、ジャイロをキーワードにインターネットを探ってみた。50ccのままでも結構早くできるようだし、ボアアップして2人乗りにしたり、改造しまくって原型がわからないようなマシンにしている人も多いようだ。バイク店の親父さんに相談してみようか、この人たちに教えてもらいながら自分でがんばってみようか。
「俺にいじらせろ!!」というメカニックマニアが出てきてくれるようならどのようにいじってくれてもいいのだが。

(監)

ミニカーに乗って(2)

三輪トライク

(承前) 何かいい方法ははないかと思って、インターネットを探っていたら、3輪のモンキーを見つけた。制限速度60km、ノーヘルOKなどと書いてある。


ビビッときた。50cc以下の原動機付き自転車を3輪に改造してミニカーとして登録すると、道交法上では「車」に分類されるのだという。運転には普通免許が必要だが、原チャリのうっとうしい法規、時速30km制限や2段階右折も、ヘルメットも必要ないという。

まぁ、車だから当然と言えば当然だが、これはなかなかいい話だと思った。昔、ホンダシャーリーに乗っていた頃は、ヘルメットなんていらなかった。そうそう、髪はぐちゃぐちゃになるが、ノーヘルで走るときのあの風は気持ちがいいのだ。特に夏はね。

ん? ちょっと待て。50cc以下でミニカーなら、それ以上ならどうなるのだ?と、もう少し調べた。いやいや、法律というのはなかなかよく出来ている。250ccまでなら、検査対象外軽自動車登録という手があるようだ。この登録をすれば、文字通り車検の必要はないし、道交法では軽自動車なので、ノーヘルOK、2人乗りもOK、高速道路の通行も可能になる。排気量がそれ以上なら車検が必要になるが、普通免許で運転できるのは変わらない。おまけに、税法上はバイクなので税金は格段に安い。

ということは、金さえあれば、大型バイク免許をとることなく、ハーレーでどるどると走ることが今すぐにでも可能だというわけだ。すばらしいではないか。ま、「金さえあれば」という条件が、実際には一番厳しかったりするのだが・・・。

高速道路も二人乗りもノーヘルもOKならと、250ccくらいの3輪を探してみたが、もっと排気量が大きく、とんでもなくかっこいいが、とんでもなく高い輸入車しか見つからなかった。市場がまだまだ形成されてないのだろうなぁ。

モンキーやゴリラを3輪にするのはキットが販売されているようだが、それだけで10万円ほどする。例の銀メタの中古ゴリラに決めたとして、自分で改造しても合計30万円。う〜ん、どっちにしても30万は覚悟しなきゃいけないのかなぁ・・・

(続く)

2007年5月1日火曜日

ミニカーに乗って(1)

バイクのゴリラの画像を貼ろうと思ったけど、芸がないのでこっち最近、どこかに行くのに車を使うのが億劫になった。車で走っていると、ちょっと気になるところがあっても、駐車スペースがなかったり、それが反対車線だったりすると、車を止めたりUターンするのも結構面倒で、ちょこっと気軽に乗って走れるバイクが無性に欲しくなった。


男なら、一度はハーレーダビッドソンにまたがって、どこまでもまっすぐに続く道を、どるどると走りたいと思うものだが、私は小型免許も持ってないので、ハーレーどころか最近よくみかけるようになったビッグスクーターにも乗れない。


要するにバイクと言っても選択肢は原チャリのみ。スクーターか、モンキー、ゴリラのようなものになる。


バイク店をいくつか回ってみた。スクーターなら新品でも諸費用込みで10万円くらい。中古なら3万円くらいからあるようだ。モンキーやゴリラは中古でも15〜20万円くらいするが、自分なりのカスタマイズやセッティングをすれば愛着もわいて来るし、悪くなった部品を結構簡単に取り替えていくこともできるので、いつまでも乗れる。どうせならスクーターでなくこういうバイクのほうがよいだろうと思った。


いろんな店を見て回るうちに、金メッキのモンキーや銀メッキのゴリラを見つけた。モンキーの値段を聞いたが、店主は売り物じゃないのだと言った。そうか、もうこういうものは骨董扱いになっているのだなぁ。メッキのゴリラの方は数があるのか、結構あちこちで見かけた。形的にはモンキーよりもゴリラのほうが好きだし、キラキラと光るデカタンクがすごく綺麗だ。


コレクションも兼ねてこれにするかと思ったが、どうも、この小さな車体に踏ん切りがつかない。昔、この小さなバイクにでっかいゴリラが乗っているイラストのようなポスターがあったと記憶するのだが、私が乗ったらほぼそのポスターの通りになってしまう。娘などに、「かわいそうやから乗らんといたって」などと言われ、結局、乗っ取られてしまうのが目に見えるようだ。


じゃあマグナフィフティならどうかというと、チョッパーハンドルで、前輪をかなり前に出した改造をしているものを見つけて、やっぱりアメリカンバイクっていうのは、かっこいいなぁと思ったのだが、たかが原チャリのくせにいきがってんじゃねぇというような声も、自分の中から聞こえてくるのだ。


50ccで乗りたいバイクがないのなら、大きなバイクに乗れるようになるしかない。それに小型や中型のバイクも、中古なら価格的にはゴリラやマグナとさほど変わらない。


真剣に免許をとろうと思った。免許試験場への飛び込みでもいけないことはないだろうが、試験に落ちるということは結構精神的なダメージが大きいので、何回か落ちているうちに気持ちが萎えてしまうような気がしてしょうがない。教習所に通うほうが無難だろうと、聞いてみた。車の免許を持っているなら、10万円くらいで講習を受け、卒業検定に通ればよく、ペーパー試験などもいらないという。バイク20万〜30万、教習所10万・・・う〜ん、30から40・・かぁ・・・。


(続く)
/* G-analitics ----------------------------------------------- */ /* G-analitics-END ----------------------------------------------- */