(承前) 12月5日。昔一度行ったきり、ずっとさぼっていた人間ドックに行った。今年から発足した衛生委員会などのからみで、私自身が健康診断や人間ドックの未受診者ゼロを部署内に徹底しないといけない立場となり、やむなく、申し込んでいた。
もともと医者ぎらいなのに加え、前日から食事も水もダメだと言われ、朝のくそ忙しいときに検尿や検便などの準備をし、行けば行ったでかなりの血をとられたり、ぬるぬるした冷たいモノで腹をなでまわされたり、バリウムと発泡剤を飲んだ気持ちの悪い状態で、あっちを向けこっちを向け、回転しろとひっきりなしに体の向きを変えさせられるなどに辟易した。そんな不愉快な思いをするために、わざわざ申し込み予約をしなければならないなどは言語道断だ。
10月に行っていた医者の検査をさぼったのは、運動などでの改善意思を聞かずに大量の薬を出した医者への憤りもあったが、2ヶ月経たないうちにこの人間ドックを受けることが決まっていたからということもあった。薬の山を眺めつつ、人間ドックまでに思いっきり運動し、食生活も見直して、絶対に正常範囲に戻してやるのだと心に誓ったのだった。
数日後、検査結果が郵送されてきた。すべて正常範囲内だった。
(続く)