2008年8月17日日曜日
中学からの親友に電話をかけた。
日曜日に、中学校の友人が訪ねてきてくれた。
西船橋に住んで、丸ビルの証券会社に勤めている。
彼は中学一年の終わりごろに転校してきた。
クラスは違ったのだが、妙に気が合い、
家が比較的近いということもあって、
中学時代は登下校もずっと一緒だった。
夏休みに2人で淡路島に行き、1週間ほど
彼の親戚の家や砂浜でごろ寝などして過ごしたこともあった。
高校以降、お互いに進む道は全く違い、
つかず離れず、数年合わないこともたびたびだったけれど、
親友という言葉がぴたりとくる貴重な存在だった。
実は、東京に来ていることを彼に連絡したのは、
前日の土曜だった。
ずっと、連絡しよう、連絡しようと思い、
会いたい気持ちはあったのだが、
どうにも自分の気持ちの中で、
まだ、彼に連絡するわけにいかないのだという、
妙な意地を張っていた。
初めての東京&一人暮らしで、何が必要なのか、
何を揃えればいいのか、皆目わからず、
初日はダンボールを窓に貼って寝た。
風呂用に洗面器は買ったが、イスがなかった。
アイロンはあるがアイロン台はない。
カーテンはどこで売っている?
これは高いのか安いのか?
自転車はどこで売ってるんだろう。
鍋はどれくらいの大きさがいいんだ?
食器はどう洗えばいい?
あれ?ここは何処だ? などなどを
一つずつ自分で解決していかなければならなかった。
でも、それを誰かに教えてもらいたくなかった。
それを、親友に教えてほしくなかった。
そんなことだったような気がする。
そんな東京暮らしも2週間。
ようやく生活にある程度のリズムと、少し余裕も出てきたので、
土曜の夜に連絡をとってみたのだった。
日曜日の朝から彼は来てくれた。
彼は通算で10年くらい東京にいるが、
浅草には初めて来たというので、一緒に浅草寺にお参りし、
餃子屋という店で、餃子と焼きそばと焼飯を分けて食べた。
部屋に戻ってオリンピックの放送を見ながら、
仕事の話、家族の話など、いろんな話をした。
ふと気付くと彼のいびきが聞こえてきた。
「気が置けない」というのはこのことを言うのだろう。
僕もなんだか安心して、一緒にうとうとと眠った。